「本屋では売ってないトレードの話」第2話をお届けします。(第1話はこちらでした) この話はある女性の話です。 ひょんなことから知り合った方で、口座の開き方からフィボナッチによる分析の仕方、相場状況など様々なアドバイスをさせて頂きました。 彼女は要するに、 年末に上昇すると聞いたからリップルを買いたいが、いつどこで買えば良いのか?上昇するのか?というような悩みを持っていました。 フィボナッチで分析して「どう考え、これから何を見て判断したら良いのか」を教えたという事です。 結論から言って、彼女は下落に巻き込まれて損をする事もありませんでしたので、『まあ、良かったのではないか』と私としては思っています。 なお、私は仮想通貨を普段取引していません(笑)。リップルなんて、完全に初見のチャートでした。ですが、チャートを見れば分かる事も多く、結果言った通りになったわけです。 なぜ初見のチャートで正解を導き出せるのか? その答えは「フィボナッチの力」。としか言いようがないでしょう。(笑) XRPJPY、BTCJPYチャートで話を進めたいと思います。各2枚ずつ、2018年10月末と11月末時点のチャートです。 XRPJPY(リップル円)の話。10月~11月話を持ちかけられたのはこの時点、10月半ばあたりだったと記憶しています。 このチャートを見てどう思われますか? 安値も切り上がっていて、良いんじゃないの?と考えますよね。トレーダーならきっとそうです。 この時点で大体50円くらいなので、とにかく安いは安いですよね。ビットコインと比べるとその分リスクは低いし、今年中下落して来てようやく安値を切り上げたタイミングでその話をされたので『この人センスあるのかな』とも思いました。 誰かに上昇すると言われて(知り合いの仮想通貨の経験者ですね)、だったので実際はセンスとかではないのかも知れませんが、初めてトレードをしようと考えたチャート形状が今年始めて安値切り上げた瞬間だとしたら見る目がありますよね。 ですので、分かった。私が詳しく解析してみます。という事になったのです。 どう分析したか。 XRPJPYのフィボナッチ分析■簡単に言えば、上のチャートの安値は8月4日の27.870円、高値は9月21日の75.010です。 という事は、安値を切り上げているため上昇するのだが、63.885を越えられなければそこで売られる。 この簡単なフィボナッチの情報から次のように伝えました。 ”安全に買うなら、64円で一旦売られた後で、再度越えた時。そして、高値75円を越えた時。” ■詳しく書くと次のようになります。 ※これでも随分省いていますが、長いので飛ばしても大丈夫です ”50円で5枚買ったとしたら、その2箇所で2枚ずつ買い増すような形で損切りを29円に置いて、レバレッジは効かせずに買っておくのはアリかも知れない。レバレッジを効かせたらおそらく持っておけないので。 つまり、現段階では50円で5枚、64円を明確に日足または週足でブレイクして終値を確定させたらさらに2枚、高値を越えて終値を確定させたらさらに2枚。という感じの資金配分で買っていくのが良い。 残りは安値まで来るかも知れないわけだから、その時に買うと考えていれば悩む必要は特になし。時間の無駄。損切りを置いて、目標値に分割で利食いを設定したら、もう見る必要もない。 こんな相場、切り上げたからと言ってずっと動かないクズ株みたいな値動きだったらどうしようもない。 ただし、50円で買ったとしても64と高値75円を明確に越えないのなら戻るので注意。戻った場合は、39円と64円の間に位置する事になる。 ” ■意味合いを簡単に言えば、 『安値を切り上げたからと言って高値を越えなければ持ち合いになる。つまり、39円~64円の間になりがちで、そのため64円は抵抗になる。本気で買う気なら高値を越えるかその値段を越えてからにすべき。年末に上昇すると聞いたらしいが、株価指数につられる仮想通貨がアメリカの株価指数が今の状況(10月の下落)で、果たして今買うべきなのかは疑問。』 という事です。 で、どうなったか。 XRPJPY(リップル円)11月末時点11月6日の高値、64.603へ上昇して下落。 この時点で、『64円を越えられなかったので注意』するように伝えました。 また、『月末(11月)までに51円を割れる可能性がある』ので、注意するように言っておきました。 結果は11月末時点のレートが40.760円ですので、割れたわけですね。 これがフィボナッチです。 見事に64円から39円まで下落しましたよね。 このポイントの意味
1はフィボナッチの基本中の基本です。一番簡単なフィボナッチの手法だと2012年から教えているものです。ご興味があればこちら。 2は少し難しいかも知れませんね。私も高めの教材でしか教えない手法です。 ※ただし、XRPJPYの場合、チャートが不足しており、BITPoint(ビットポイント)のこのMT4チャートはなんと2018年1月13日からしかないので、「51円割れを10月にしているので」という理由は、厳密には完璧に理論通りとは言いかねます。 例えば『みんなの仮想通貨XRPJPYチャート』などではそれ以前のチャートも表示出来ています。ですので本来は、前の値動きも表示可能なチャートで分析すべきでしょう。 『tradingviewのXRPJPYのチャート』でも、2017年8月23日~2018年2月15日までのデータがありません。チャートがなければ分析が出来ないという事です。 取引がまだまだ活発とは言えないこのような市場では手法を全て使えるというわけではなさそうですね。しかし、それでも応用を利かせたところ、機能してしまっています(笑)。 値が動く大きな理由になるこの手法はクリスマスあたりの記事で、教えようと思います。お楽しみに。 今回は1の理由で、64円→39円まで理論通りに下落した。 そう考えておいて下さい。 状況として見ておくべき他市場は、株価指数とビットコインですね。 「値位置、時間、相対性」が重要だと第1話で書きました。 時間はこの場合、月足の終値を見ているかどうかでしょう。(この場合ラッキーパンチではありますが。ただ、2019年以降はそれでも全ての手法を使える状況がこの市場でも整います。)値位置はフィボナッチです。 気になったので、大丈夫だったか聞くと、 『買わなかったので、大丈夫でした』だそうです。 50円→64円で利食いする、 以外はやらなくて正解でしょう。 彼女は良かったとして、可哀想なのは次の市場のトレーダーでした・・・。 BTCJPY(ビットコイン円)10月そろそろ本題に入ろうと思います。「ダウ理論とフィボナッチの関係性について」です。 フィボナッチはダウ理論ありきです。よくインジケーターとダウ理論を合わせると仰られる方もみえますが、フィボナッチの方がダウ理論との関係性は深いでしょう。 ダウ理論だけではダメだという事です。 このチャートはBTCJPY日足です。 リップルと同じように、安値を切り上げて持ち合いになっています。 ですがどうでしょう。安値を切り上げたからと言って、買うべきか。 私はこのチャートのある部分がとても気になります。 BTCJPY(ビットコイン円)11月763821.6のラインを9月も10月も下割れています。 これは「年の目標値」というライン(これが先ほどの理由2)で、下ブレイクすれば普通はその下のラインまで下落します。 つまり、安値は割れる。 そのため次のライン608174.9まで下落し、その値位置で一度(5日間)抵抗になってから、下ブレイクしていますね。 それらの意味が分からず、『安値を切り上げたから!』と10月11月に買っていたトレーダーは大損しているでしょう。ダウ理論だけでやっていけるほど、相場は甘くないので『応用』と呼べるテクニックくらいは身に付ける必要があります。 オススメは、フィボナッチとダウ理論を合わせて考える事です。 高値安値からフィボナッチは算出されますし、「高値安値の中にあるのか、外にあるのか」で、どちらの考え方においても方向性は一致します。買う時にはより安値で買いたい!売る時にはもっと高値から!と考えるならフィボナッチを使え、と言えます。 「どこまで買うか」という目標値、「どこで買うか」という押し目の値位置は極めて有利に、 ご覧のように驚くほど機能しますよ。 ちなみに、BTCJPYであれば、年の目標値なども使えます。tradingviewでもFXなどと同じように過去からのチャートがしっかりと載っているからです。リップルはチャートが途切れているのでまだダメでしたが、ビットコインはすでに正確なラインを出せる状況にあります。 BTCJPYについてtradingviewによく分かるチャートを投稿しておきましたので、宜しければご覧下さい。こちら 年の目標値は、かなり特殊な私が開発した手法です。このページの『相場の秘密シリーズ』以降で登場します。大きな流れを見るには大きな流れが分かる手法が必要です。クリスマスにこの手法で、もう少し例を挙げて今年の値動きを振り返ってみましょう。 以上が「仮想通貨でも使えるフィボナッチの話」でした。 次回は、「実際にその通りになるライントレード教材」です。 第1話;「本屋では売ってないトレードの話」 第2話;「仮想通貨でも使えるフィボナッチの話」 第3話;「実際にその通りになるライントレード教材」 第4話;「本屋では売ってないトレードの話。極意編」 第5話;「すぐ隣の青信号、黄信号、赤信号を見る話」 第6話;「JOJOとNARUTOとトレードの話」 第7話;「その神秘性ゆえに誤解されるフィボナッチ」 第8話;「売買タイミングとトレードの話」 第9話;「本屋では売ってないトレードの本」 配信予定はホームページ「本屋では売ってないトレードの話(裏話)」にも載せておきました! ※目次は予定で、変更になる可能性があります。最後の9話タイトルは現在執筆中の「極意書」のタイムリミットという事です。自分自身へのプレッシャーですね(笑)。急がねば。 本屋では売ってないトレードの話は毎週日曜日に「ライントレーダーズ通信」でお届けします。 これから9週間掛けてお届けする裏話。こんにちは!スリースタータードットジェーピーの大野です。 お約束した通り、これから9週間に渡って特別なトレードの面白い話をしていこうと考えています。 私の専門は「フィボナッチを使ったライントレード」ですので、基本的にはラインの話です。 先日、本屋に行きました。 トレードやマネーに関する書物が一棚あり、少しの間読んでいましたが 普段から教えているような技術が記された本は一冊も無いですね。 文字ばかりの精神論についてのトレード本や、インジケーターの使い方を書いたような本ばかり。 少々がっかりしながら、ふと思い出しました。 『だからこそ、6年前にライントレードを教え始めたんだった』。 一般的とされるそのテクニックが本当に正解なのでしょうか? 私は10年以上前から全くそうは思えませんでした。 本当にそうか?を考え直しましょう。インジケーターの使い方…。インジケーターを正しく理解して、組み合わせれば値動きは分かる? マインドセットを正しく持ち、勝ちトレーダーのそれと合わせれば、勝てる? 聖杯探しをやめて、基礎を着実に学ぶのが近道? 本当にそうでしょうか。 そもそも、その基礎で良いのか、が問題です。ダウ理論、それは基礎でしょう。 ですが、インジケーターとマインド。ラインと言えばトレンドライン?(笑) 学ぶべき内容や基礎自体が間違っていませんか。 聖杯探しと間違った洗脳果たして、誰も知らないから教えられていないのか、知っていて彼らが黙っているのかは分かりませんが 重要な事はそこではないですよね?ふざけているのかと思うくらい、どうでも良い内容しか書かれていませんでした。十数年前も、そして現在においても。 トレードに近道は無いのだから聖杯探しをやめて、基礎をしっかりやれば良いと言うのだけれど 基礎だけで勝てるなら苦労しませんよね(笑)。 そんな甘い世界ではない事を誰もが分かっているでしょう。 それらの話自体、真実に目を向けさせないための話ではないかと考えた事はないでしょうか。 つまり、むしろ 正解に近付けないための話。考える事を放棄させようとしている。 インジケーターでは分からない本当の値動きの理由。◆モメンタム・・・勢いを判断するための指標 ◆ストキャスティクス・・・買われすぎ、売られすぎを判断するための指標 ◆RSI・・・相対力指数。買われすぎ、売られすぎを判断するための指標 ストキャスティクスだの、RSIだの、モメンタムで 一体、何が分かるというのです。 まあ、これはMT4のデフォルトのテンプレートではありますが(誰かのテンプレートを批判すると、倫理的に大きな問題があります)これをスローストキャスティクスにすれば良いという問題でもないでしょう。 ◆スローストキャスティクス・・・反応を遅くしたストキャスティクス そんな事で逆張りは出来ません。トレンド系のインジケーターならまだしも、さすがにこれを勉強するのは時間の無駄です。これらに頼って逆張りをし続ける限り、損切りの嵐で資金は底をつきます。 『これ以上売り込むと、反発をもらってしまう!』という値位置=下落目標へ下落するまで、または「状況が一変する」事態が起こり得るタイミングまで、海外のトレーダーは売り続けると思っておいて下さい。インジケーターが反発する度に逆張りをするのは得策ではありません。 ◆MACD・・・指数平滑移動平均線(EMA)を使ったトレンド系オシレーター。マックディー。エムエーシーディーとも言う。 ※他は上のチャートと同じ このドル円1時間足チャートで、唯一まともに役立ちそうなのがこれです。しかしMACDもチャートによっては全く役に立たなくなります。 インジケーターの使い方については、1つの動画にしてありますのでご興味があればどうぞ。MACDについても上手く行く時、上手く行かない時など様々なチャート形状でお話したはずです。 YOUTUBE「インジケーターの長所と短所 how to use indicator 公開版」 ※動画「フィボナッチの使い方 how to use fibonacci」の方が面白いので、宜しければ無料の「投資の基礎はタダで学べメール講座」をご利用下さい。上記動画のフルバージョンも視聴出来ます。 このドル円1時間足で見るべき本当のポイントは、 1.上昇幅の何割戻すか。 2.月終値はどこにあったか。 3.週終値はどこにあったか。 この3点です。 決して、RSIが売られすぎだから跳ねたわけではないし、MACDが買いを示したから買われたわけではありません。 詳しくは手法の内容にも関連しますので言えませんが、ドル円が上昇するためのラインとしての上昇の条件は整っていました。 ラインというのは、トレンドラインとか水平線とか、そうではなく、フィボナッチを知っていなければここでは買えません。 さらにそのタイミングで、ドルインデックスが跳ねたので11月20日に上昇しました。相場状況としては「感謝祭」を前にして、ナスダックも買い戻され、米ドルも買われたのです。 これが実際にこのタイミングで起こっていた事です。 また、天井の時点で、すでにどこまで下落するという「下落目標」は出ています。 だからその値位置まで下落して、跳ねたのです。 上昇幅からの戻し、そして、下落目標。 この2つの理由(本当はこの他にファン、チャネルの跳ねるべきポイントでもある)で跳ねたというのが真相です。 本当のテクニカル的な理由はこれらであり、相場状況としては「ドルインデックスが跳ねた、ナスダックが跳ねた」という事実がドル円を買う理由になり得ます。 ラインというものも、事実しか示しません。ブレイクした、していない。 目標へ到達した、していない。 人それぞれ設定値が違い、無数にあるインジケーターの数値をいじくり回して チャート形状ごとに合いそうなものに変えながら、あれもダメこれもダメとやっていても 正解に辿り着く日は訪れない(言いすぎてごめんなさい)。そうは思われませんか。 数値設定の数だけ真実があるわけではなく、事実はそう幾つもありません。 しかも、もしも反転する理由がRSIやストキャスティクスにはなく 上記した理由だとしたらどうでしょう。 間違いだらけの日本の投資教育 上のドル円1時間足が跳ねた理由は、少なく見積もっても、次のものが示しています。 フィボナッチリトレースメント、フィボナッチファン、フィボナッチチャネル、フィボナッチエクスパンション、ギャンファン、月の目標値、年の目標値、週の目標値、日の目標値。 この時はこれら全てが抵抗になっています。 同時に、時間のセオリーと市場の相関関係(このFXとCFD特有のセオリーを「相対性」と私は名付けている)においても、その時間帯は買いの時間でした。※チャートが毎時間伸び続けるわけではないのは、タイミングが交互にやって来るからです。しかし伸び率は当然異なるので値が進みます。 日本市場の方向性と欧州市場の方向性は買い、米国市場も買い場が作られており買われるべき時間に大きく跳ねています。そして、先ほどのナスダックとドルインデックスの上げが影響してます。 値位置と時間と相対性。 縦軸、横軸、他市場の影響。 これがテクニカル的な要因です。 ファンダメンタルズ要因としては、イベントや金利の変化などを意識すべきでしょう(私の専門外ではあります)。 ※ただしこの場合、短期トレードで知っておくべきイベントは「感謝祭」です。感謝祭前に売られ、そして買い戻された。オリンピック前やワールドカップ前によくある値動きと同じ事です。 そもそも間違っているのはその基礎 |
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2 月 2022
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